血糖値が気になる!糖の吸収を抑えるための炭水化物と糖質糖分の知識

炭水化物の性質と付き合い方

糖質ってずっと嫌われ者ですよね…子どもの頃は「お菓子を食べ過ぎると虫歯になるよ!」なんて叱られたものです。最近では「糖質オフ」とか「糖質カット」なんて言葉がパッケージを飾っています。糖質を制限したらこんなに痩せたなんて、グルグル回りながらアピールする人まで出てきて、すっかり悪者。
誰にだって好き嫌いはありますから、嫌いなら仕方ないですけれど…本当に嫌いなんですか?とお聞ききしたいです。本当は大好きだからつい摂り過ぎていて、だからこそ悪者扱いして遠ざけているだけで、本当はすごく我慢しているのではないでしょうか。
好きか嫌いか決めるのは、もう少しよく知ってからでも遅くないはずです。きちんと理解してから考えてみませんか?

血糖値は下げた方が良いのはなぜ?上がった場合のリスク

血糖値が上がると健康に支障をきたすのはもちろん、病気になるリスクも上がります。
血糖値が上がらないようにするためには、そのシステムや知識をきちんと知っておかなければなりません。
現在血糖値が下がらなくて悩んでいる人は、原因をきちんと把握していないのかもしれません。
健康を維持するためにも、高血糖のメカニズムや予防法をしっかり覚えておきましょう。

血糖値はブドウ糖の濃度が濃くなることで起こります

血糖値という言葉を耳にしたことがある人は多いと思いますが、どんなものなのか知っている人は少ないでしょう。
血糖値とは、血液にあるブドウ糖がどれだけ濃いかを数値として表したもののことです。
ブドウ糖は炭水化物で作られていますが、これを沢山摂るとブドウ糖が濃くなる現象が起こります。
これが最も多くの人に知られている、血糖値上昇のメカニズムです。
炭水化物の他に、糖分でも血糖値が上昇すると言われています。
食べ物以外でも、ピルやステロイドには血糖値の上がる作用が含まれています。
これらを服用する際には、医療機関に相談してから服用するようにしましょう。
健康な人も、体調を崩した時は血糖値が上がりやすい状態になっています。
疲労がたまっていたり、睡眠時間が足らない人は注意しましょう。
お酒が好きな人は、飲まない人に比べて格段に血糖値上昇のリスクが高くなります。
更にタバコを吸っている場合、健康への悪影響は量り知れません。
定期的に健康診断を受けるなどして、血糖値のケアにも気を配りましょう。

高血糖が続くと糖尿病や脳梗塞になる可能性が高くなります

血糖値を上げたままにしておくと、体の中でどんな変化が起こるのでしょうか。
先ほど、体内のブドウ糖の濃度が濃くなることによって血糖値は上昇するとお伝えしました。
では、この増えすぎたブドウ糖はどうなるのでしょうか?
体内に留めておく訳にはいかないので、別の方法で処理しなければいけません。
この時体内では緊急用の経路が一つ用意され、ある物質を生み出します。
これがソルビトールと呼ばれるもので、殖えすぎると細胞を傷つけてしまうとても有害な成分です。
ソルビトールは体内に常駐していますが、普段は果糖とくっつく為害になることはありません。
しかし果糖の数以上のソルビトールが発生すると、細胞を傷つけるというやっかいな性質を持っています。
血糖値が上がり続けるとブドウ糖が増え、ソルビトールが増殖して体調にも影響をきたすという訳です。
これを放っておくと動脈硬化や糖尿病、脳梗塞や心筋梗塞などといった病気にかかってしまうかもしれません。
少しでも体に異変を感じたら、お医者さんで数値をきちんと測定してもらうなど早めの対処をしましょう。

異常に喉が渇いたり尿の量や回数に変化が見られたら要注意

血糖値が上がりすぎると、体内の変化は体外にも現れ始めます。
とはいえ、初期の段階で発見することは難しく、見つかった時には手遅れだったなんていうケースも珍しくありません。
健康診断を定期的に受けて血糖値を測るのが、早期発見への近道でしょう。
もし長いこと健康診断を受けてない状態で、喉の渇く頻度が多い人は要注意です。
高血糖が続くと自分でもおかしいと感じてしまうくらいに、水分を欲しがるようになります。
運動や激しい動きをしてないにも関わらず3L以上の水を飲んでいる場合は、糖尿病になっているかもしれません。
血液を作るためには大量の水分が必要ですが、高血糖の場合その水分が足りません。
血液の濃度が高くなると、ブドウ糖が水分を吸収してしまうからです。
水分が足りない状態の血液は、水を飲むよう体に命令するため大量の水分を摂取することになります。
水を飲む量が多くなれば、必然的に尿の量や回数も多くなります。
それだけではなく、糖尿病になると尿に糖が混入されるようにもなります。
尿にまで糖が混じった状態になってくると、血液内の水分が腎臓に奪われ、尿の量と回数を多くしとても危険です。
特に変わったこともしていないのにこのような症状が現れたら、糖尿病の恐れがあります。
放っておくと失明したり下半身が壊死したりする可能性がありますから、病院できちんとした検査を受けましょう。

NHKスペシャル“血糖値スパイク”が危ない

糖尿病 | NHK クローズアップ現代+ - NHKオンライン

まとめ

血糖値を上げたままにしておくと、体に影響が出るのはもちろん糖尿病などの恐ろしい病気にかかるリスクが上がります。
もし仮に病気にはならなかったとしても、血液がドロドロした状態が続くのはとても危険です。
脳溢血や脳梗塞といった血液の病気は、ほとんどが何の前触れもなく起こります。
心筋梗塞などの病気も、ほぼ自覚症状はないと言っていいでしょう。
そうならない為にも、人間ドックに行って血糖値を定期的に測っておく必要があります。
血糖値を下げるということは、病気を予防するだけでなく長生きにもつながるのです。
上記の症状に心当たりがある人は、済みやかにお医者さんへ行きましょう。