DHAやEPAは、血糖値を下げるのにあらゆる効果を持っています。
聞きなれない言葉かもしれませんが、血糖値を語るにはどちらも外せない言葉です。
この2つは成分の一種ですが、どんな効果を発揮してくれるのでしょうか。
DHAとEPAが含まれる食材や、効率的な摂取方法をご紹介しましょう。
現在血糖値が高くてお悩みなら、参考にしてみてください。
脳の血液にも働きかけられるのがDHA
高血糖になると血液中のブドウ糖濃度が上がり、血液がドロドロになってしまいます。
これを防ぐ役割を持ち、血液に直接働きかけるのがDHAです。
血の流れが悪い時、血管や赤血球の元となる細胞は硬くなっています。
DHAはこの細胞に接触し、化学反応を起こすことで硬くなった細胞を柔らかくします。
この成分は体内に入ると小腸で取り込まれて、肝臓を経由して血管内に入ります。
ここから脳まで送られるわけですが、脳の入り口には送られてきた成分を選別する門があります。
DHAは、この門をクリアできるとても貴重な栄養素です。
脳に送られたDHAは、再び脳の血流を良くする働きを始めます。
これにより、脳溢血や脳梗塞といった高血糖で併発しやすい病気を防ぐことができるのです。
DHAはEPAから生成されるため、基本的に不足することはないと言われている栄養素でもあります。
もし不足した場合、体内のEPAがDHAに変わることも。
血液をサラサラに保つのはもちろん、健康を維持するには欠かせない成分だと言えるでしょう。
血液の流れを良くして血栓を防ぐのがEPA
EPAもDHAと似た働きをしますが、より血液をスムーズにするのはEPAです。
血糖値の高い状態が続くと、血栓ができやすくなります。
この元となるのが血小板で、流れが悪い時これらは固まる習性をもっています。
固まった血小板はやがて大きな塊となって、血管壁に留まります。
この血小板に直接アクセスして、固まる前に散らせてしまう役目をもつのがEPAです。
DHAが脳溢血や脳梗塞などを予防できるのに対し、EPAは動脈硬化や心筋梗塞などを予防することができます。
EPAはDHAと違って、脳の関門を突破することができません。
また、EPAは体内で生成されないため、継続して外部から摂取する必要があります。
EPAが不足すると血栓が出来やすくなるため、高血糖を予防するには意識的に摂らなければいけない栄養素だと言えるでしょう。
DHAが注目されたのは1980年代後半ですが、EPAが注目されたのは1960年代です。
DHAに比べて歴史が長いのが、EPAの特徴でもあります。
青魚にはたくさんのDHAとEPAが含まれている
それぞれの役割が分かったところで、どんな摂り方をすれば効率がいいのでしょうか。
1日に必要なDHAとEPAの量の目安は、大人で1gと言われています。
どれぐらいかというと、焼魚なら90gの魚を大き目の切り身にした量です。
刺身だと、マグロなら2~5切れ分、ハマチなら3~5切れ分になります。
この程度なら、1回の食事でじゅうぶんな量を摂ることができるでしょう。
DHAやEPAは、青魚に多く含まれています。
マグロやハマチはもちろん、いわしや鯖もこれらを多く含む魚です。
脂が乗った刺身は含有量が多く、少しの量でも沢山摂取することができます。
加熱して食べるなら、サンマやウナギがおすすめです。
特にサンマは、加熱した後でもEPAがアジの刺身よりも多く含まれています。
生で食べるのが苦手な場合は、こういった魚を調理して食べるとよいでしょう。
まとめ
DHAとEPAは、血液の状態を良好に保つのに欠かせません。
特にEPAの場合、継続して意識的に摂っていく必要があります。
魚を食べるのが最も効率的な摂り方ですが、サプリという方法もあります。
自分に合った方法でEPAを摂取していくことが、低血糖への近道と言えそうです。
DHAとEPAを効果的に摂って、高血糖の予防法に活用してくださいね。